2023-09-14
こんにちわ。
前回はオーダースーツをお作りになる際、生地を選ぶ時に使われる「バンチブック」(生地見本)に表記されている「SUPER110」などの数字の意味についてお伝えしました。
今回は「SUPER110」などと共に表記されている
「230g/m」「370g/m」などのまた別の数字表記について
「意味」や「着心地」にどう影響するのか?
また使用するにあたり「持ち」について3つに分けてお話致します。
そのような事を知識として入れておくと、ご自身の生活や体質に適した生地選びの指針になると思いますので、最後まで読んで頂けますと幸いです。
上の写真の様に生地の品番と共に記されている「370g/m」や「270g/m」の意味は、
「1mに対してどれくらいの重さなのか」を表したものになります。
スーツに使われる生地の幅は通常約150~153㎝になるので、「150×1m」の大きさの重さという事になります。
重さに応じて生地の厚さも変わるので、手で触って感触を確かめるのは勿論ですが、表記の数字を見ればどの季節に適した生地なのかという事が分かります。
生地を選ぶ上で最優先はお客様の柄や色の好みではありますが、これからの季節に適している場合もあれば、適さないという事もありますので生地に表記されている数字も意識して頂くと生地選定の際、役に立ちます。
では着心地はどのように変わるのか次にお話します。
着心地に関して
男性は暑がりで汗をかかれる方が多いので、涼しさという観点では、「220g/m~240g/m」は主に春夏に適した重さで、4月~10月頃まで着用が可能な為、風通しが良くなり汗や蒸れに有効になるので、着心地は快適です。
「270g/m~350g/m」は主に秋冬に適した重さで、10月~3月頃まで着用が可能。
重さがある分、生地の密度が高くなる為取り込んだ空気を逃さなくなり保温性が高まります。
ある程度糸が高密度で使われているので防寒の観点で安心で快適といえます。
通年でお使いになりたいという方でしたら「260g~270g/m程度」の生地のものを選んで頂くとどちらの季節にも適用でき、且つ生地に光沢感も出る為オーダースーツ本来の魅力も存分に味わえます。
重さという観点での着心地では、当然軽いものの方が疲れないという事になります。
また、昨今冬場は室内に入れば暖房が効いていて、冬素材は暑いといったお声も頂戴する為、
どの時期でも対応できる通年用の生地「260g~270g」程度のものが好まれる傾向にあります。
以上の点を加味して、あなたにとっての心地いい基準に合わせた生地をお選び下さい。
では春夏のような軽い生地と、秋冬のような重さのある生地では「持ち」という観点からはどうなのでしょうか。
結果的には、軽い生地でも重い生地でも着用すれば歩く座るという行為が発生するので、摩耗が起きて、生地が傷んでダメになっていきます。
生地が軽くても重くても「持ちはほぼ同じです」
湿気を帯びた生地は毛先が立ち、その状態で連続着用すると毛先が摩耗して、テカリや破れの原因になります。
長く持たせる為には、湿気で立った毛先を寝かせる為の期間「2~3日休ませる事」です。
完全に摩耗を防ぐことはできませんが、延命にはなりますので大変効果的です。
まとめとして
生地に表記されている230g/mなどの意味は、「1mに対してどれくらいの重さなのか」を表したものである。
季節ごとに適した生地があるが、暑がり、寒がりなどその方の体質によって生地選定する事で着心地も向上する。
持ちについては生地が軽い、重いという事は余り関係なく日々のメンテナンス「2~3日休ませる」事で通常より長く使用する事もできる。
以上、
「オーダースーツに使われる生地の230g/mなどの表記の意味は?」についてお話いたしました。
danteではお客様のライフスタイルに合わせた適切な生地選びから,、
サイズ感をお話合いながら理想の1着をお届けしております。
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